サービスサイトとは?目的や作り方から必須コンテンツまで詳しく解説

サムネイル

自社の製品やサービスの魅力を伝え、ビジネスの成長を加速させたい。そう考える企業のWeb担当者にとって、「サービスサイト」は非常に強力な武器となります。しかし、「コーポレートサイトと何が違うの?」「具体的にどんなメリットがあるの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、サービスサイトの基本的な定義から、その目的、コーポレートサイトとの明確な違い、導入することで得られるメリット、そして成果を出すために欠かせない必須コンテンツまで、網羅的に解説します。

サービスサイトとは?

サービスサイトとは、その名の通り、特定の製品やサービスに関する情報に特化して構築されたWebサイトのことです。

会社全体の情報を網羅的に掲載するコーポレートサイトが「会社の顔」や「総合受付」だとすれば、サービスサイトは特定の商材を担当する「敏腕の営業担当者」や「専門知識が豊富な販売員」に例えられます。

例えば、会計ソフトを提供している会社であれば、会社全体の情報を載せるコーポレートサイトとは別に、その会計ソフトの機能、料金、導入事例だけを詳しく紹介するWebサイトを立ち上げます。これがサービスサイトです。訪問者に対して、そのサービスが「何であり」「どんな課題を解決し」「導入するとどんないいことがあるのか」を分かりやすく伝え、購買意欲を高めることに全力を注ぎます。

主な目的は「見込み顧客の獲得」と「コンバージョン」の最大化

サービスサイトが持つ最も重要な目的は、「見込み顧客(リード)の獲得」と、その先の「コンバージョン(CV)の最大化」です。

見込み顧客(リード)の獲得
自社のサービスに興味・関心を持つ可能性のある個人や企業の連絡先情報(社名、氏名、メールアドレスなど)を取得すること。

コンバージョン(CV)
Webサイト上で獲得できる最終的な成果のこと。サービスサイトにおいては、「お問い合わせ」「資料請求」「無料トライアルの申し込み」「デモの予約」「購入」などがこれにあたります。

サービスサイトは、漠然と情報を発信するのではなく、訪問者にこれらの具体的なアクションを起こしてもらうことをゴールに設計されます。そのため、デザイン、コンテンツ、情報設計のすべてが、「どうすればコンバージョンに至るか」という視点から戦略的に作られるのが特徴です。

サービスサイトとコーポレートサイトとの違いは?

サービスサイトの役割をより深く理解するために、多くの企業が既に保有している「コーポレートサイト」との違いを5つの観点から比較・解説します。

目的の違い

サービスサイトの目的
前述の通り、見込み顧客を獲得し、お問い合わせや購入といったコンバージョンに繋げること。いわば、売上を直接生み出す「攻め」の役割を担います。

コーポレートサイトの目的
企業としての信頼性を社会に示すこと。企業理念や事業内容、IR情報、採用情報などを掲載し、顧客、株主、取引先、従業員、求職者など、あらゆる関係者(ステークホルダー)との良好な関係を築く「守り」の役割が中心です。

ターゲットの違い

サービスサイトのターゲット
その製品・サービスの導入を検討している「見込み顧客」や、利用方法などを確認したい「既存顧客」に限定されます。ターゲットが明確なため、メッセージもシャープになります。

コーポレートサイトのターゲット
顧客や取引先はもちろん、投資家、採用候補者、地域社会、メディアなど、企業を取り巻く「すべてのステークホルダー」が対象です。そのため、誰が見ても分かりやすく、信頼できる情報を提供することが求められます。

コンテンツの違い

サービスサイトのコンテンツ
サービスの機能詳細、料金プラン、導入事例、お客様の声、よくある質問(FAQ)など、ターゲットの検討度合いを引き上げるための情報に特化しています。

コーポレートサイトのコンテンツ
会社概要、沿革、IR情報、プレスリリース、サステナビリティに関する報告、採用情報など、企業活動全般を網羅した公的な情報が中心となります。

デザインの自由度の違い

サービスサイトのデザイン
サービスのターゲット層に響くような、自由でクリエイティブなデザインを採用しやすいのが特徴です。サービスのロゴやブランドカラーを基調に、独自の世界観を存分に表現できます。

コーポレートサイトのデザイン
企業全体のブランドイメージを遵守し、誠実さや信頼性が伝わる、落ち着いたトーンのデザインが求められます。奇抜さよりも、安心感や分かりやすさが優先されます。

運営部門の違い

サービスサイトの運営部門
売上に直結するため、主にマーケティング部門や営業部門が中心となって運営します。Web広告の出稿やSEO対策、コンテンツマーケティングなど、販売促進活動と密接に連携します。

コーポレートサイトの運営部門
企業としての公式な情報発信が役割であるため、広報部門や総務・人事といった管理部門が運営を担当することが一般的です。

サービスサイトを導入する5つのメリット

コーポレートサイトとは別に、コストと手間をかけてサービスサイトを立ち上げる価値はどこにあるのでしょうか。ここでは、サービスサイトがビジネスにもたらす5つの具体的なメリットを解説します。

特定のキーワードでのSEO効果を最大化できる

サービスサイトは、特定の製品・サービスに関連する情報に特化しています。そのため、「(サービス名) 料金」「(業界名) 課題 解決」といった、ユーザーが検索するであろう特定のキーワードに対して、専門性の高いサイトとしてGoogleなどの検索エンジンから評価されやすくなります。結果として、検索結果の上位に表示される可能性が高まり(SEO効果)、質の高い見込み顧客を効率的に集めることができます。

ターゲットに最適化されたメッセージで訴求力向上

コーポレートサイトでは、様々な立場の人に配慮した表現が求められますが、サービスサイトではその必要がありません。ターゲットとなる見込み顧客が抱える悩みや課題に寄り添い、「このサービスは、あなたのためのものです」という強いメッセージを直接的に届けることができます。専門用語を適切に使ったり、ターゲットに響く言葉遣いをしたりすることで、訴求力は格段に向上します。

製品・サービスの魅力を深く、多角的に伝えられる

コーポレートサイトの1ページでは語り尽くせない製品・サービスの魅力を、ページ数の制限なく、深く、多角的に伝えることができます。機能の一つひとつを詳細に解説するページ、開発の裏側を語るストーリー、実際の操作画面を見せる動画など、様々なコンテンツを駆使して、ユーザーの理解度と納得感を極限まで高めることが可能です。

サービス独自のブランディングを構築・強化できる

企業全体のブランドイメージとは別に、サービス単独でのブランドを構築できる点も大きなメリットです。例えば、堅実なイメージの企業が、若者向けのポップで先進的なサービスを立ち上げる場合、サービスサイトのデザインやトーンをサービスの世界観に合わせることで、ターゲットに効果的にアピールできます。これにより、サービス独自のファンを育て、ブランド価値を高めていくことができます。

効果測定と改善(PDCA)のサイクルを回しやすい

サービスサイトは「コンバージョン獲得」という明確なゴールがあるため、効果測定が非常にしやすいという特徴があります。アクセス解析ツールを使って「どのページの閲覧数が多いか」「どの導線から問い合わせに至ったか」「どのキーワードで流入したユーザーの成約率が高いか」などを分析し、その結果に基づいてコンテンツやデザインを改善する、というPDCAサイクルを高速で回すことができます。これにより、サイトを継続的に最適化し、成果を最大化していくことが可能です。

成果を出すサービスサイトに必須のコンテンツ

では、具体的にどのようなコンテンツを用意すれば、成果の出るサービスサイトになるのでしょうか。ここでは、ユーザーの検討プロセスを後押しし、コンバージョンへと導くために欠かせない8つの必須コンテンツをご紹介します。

サービス紹介・機能詳細

最も基本的かつ重要なコンテンツです。単に機能やスペックを羅列するのではなく、そのサービスを利用することで「誰の、どのような課題が、どのように解決されるのか」というベネフィット(顧客にとっての価値)を明確に伝えることが重要です。図やイラスト、動画などを用いて、直感的に理解できるよう工夫しましょう。

料金プラン

ユーザーが最も気にする情報の一つです。料金体系を明確に、そして分かりやすく提示することは、企業の透明性を示し、ユーザーの信頼獲得に繋がります。複数のプランがある場合は、それぞれの違いがひと目でわかる比較表を用意すると親切です。初期費用やオプション料金なども隠さず明記しましょう。

導入事例・お客様の声

「他の人はどうだったのか?」という第三者の評価は、導入を迷っているユーザーの背中を押す非常に強力なコンテンツです。具体的な企業名や担当者の写真とともに、導入前の課題、導入の決め手、そして導入後の成果をストーリーとして紹介することで、ユーザーは自身が利用した際の成功イメージを具体的に描くことができます。

よくある質問・サポート情報

導入を検討する中でユーザーが抱くであろう疑問や不安を、あらかじめ想定して回答を用意しておくコンテンツです。「契約前に確認したいこと」「導入後のサポート体制は?」といった疑問を先回りして解消することで、問い合わせのハードルを下げ、スムーズな意思決定を促します。

お役立ち資料・ブログ

すぐにサービスの導入を検討しているわけではない「潜在層」との接点を作るためのコンテンツです。業界のノウハウ、関連する市場の調査レポート、課題解決のヒントなどをまとめた資料を無料でダウンロードできるようにしたり、ブログ記事として発信したりすることで、企業の専門性を示すことができます。資料請求時に得た連絡先は、将来の見込み顧客リストとして活用できます。

会社概要・信頼性情報

どんなに素晴らしいサービスでも、運営元が信頼できなければユーザーは契約に踏み切れません。運営会社の正式名称、所在地、代表者名、事業内容といった基本的な情報に加え、プライバシーポリシーや情報セキュリティに関する取り組みなどを明記し、ユーザーに安心感を与えることが不可欠です。

明確なCTA

CTAとは「Call To Action」の略で、ユーザーに行動を促すための要素です。具体的には「無料トライアルはこちら」「今すぐ資料をダウンロード」「専門家に相談する」といったボタンやリンクを指します。これらのCTAを、ユーザーが「次のアクションを起こしたい」と思ったタイミングで、分かりやすく目立つように配置することが、コンバージョン率を大きく左右します。

ニュース・お知らせ

サービスの機能アップデート、メディアへの掲載実績、イベント出展情報などを定期的に発信します。これにより、サービスが継続的に改善・進化していることや、社会的に注目されていることをアピールでき、サイト全体の信頼性を高める効果があります。

サービスサイトの制作はYUTORIにお任せください

本記事で解説したように、サービスサイトは事業成長を加速させる強力なマーケティングツールです。そして、その制作と運用を成功に導くパートナーとして、株式会社YUTORIは最適なソリューションを提供します。

株式会社YUTORIは、Webサイト制作からマーケティング、映像制作、写真撮影までをワンストップで手掛ける総合パートナーです。創設1年で100件を超える制作取引実績があり、お客様のビジネスに”ゆとり”を提供することを目指しています。

サービスサイトの新規構築やリニューアルをご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社YUTORIにご相談ください。

X
Facebook
LinkedIn
Threads
上部へスクロール